「最近、健康診断で血糖値が高めって言われた…」
そんな方にこそ知ってほしいのが、筋トレと血糖コントロールの深い関係です。
ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動が注目されがちですが、実は筋トレも血糖値を下げる強い味方なんです。
この記事では、筋トレが血糖値に与える影響を、医学的な視点も交えてわかりやすく解説します。
■ そもそも血糖値が高いとどうなる?
血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖(グルコース)の濃度のこと。
健康な人なら食後でも時間が経てば自然と下がりますが、以下のような状態だと高血糖が続いてしまいます。
- インスリンの分泌量が少ない(インスリン分泌不全)
- インスリンが効きにくい(インスリン抵抗性)
- 運動不足や過食による糖の蓄積
これが慢性化すると、糖尿病のリスクが高まります。
■ 筋トレが血糖値を下げる仕組み
では、なぜ筋トレが血糖コントロールに役立つのでしょうか?主に3つの理由があります。
① 筋肉が「糖の貯蔵庫」になる
筋肉は、体の中でも大量の糖(グリコーゲン)を貯蔵できる場所。
筋トレによって筋肉量が増えると、その分「糖をためておけるスペース」も広がるのです。
② 筋肉が糖を取り込みやすくなる
筋トレをすると、筋肉内で**GLUT4(グルトフォー)**という糖の取り込み口が増えます。
これにより、インスリンが少なくても血糖を筋肉に取り込めるようになります。
③ インスリンの効きがよくなる(インスリン感受性の改善)
定期的な筋トレによって、インスリンの働きがスムーズになり、血糖値が下がりやすくなることが研究でも示されています。
■ どんな筋トレが効果的?
「いきなりジム通いはハードルが高い…」という方もご安心ください。
血糖対策には、中等度の筋トレを定期的に続けることがカギです。
▷ おすすめのメニュー
- スクワット(下半身の大筋群を刺激)
- 膝つき腕立て伏せ(上半身と体幹を鍛える)
- チューブトレーニング(関節に優しい)
週に2〜3回、1回あたり15〜30分でも効果があります。
■ 注意点と始め方のコツ
血糖値が高めの方や、糖尿病の診断を受けている方は、始める前に主治医と相談することが大切です。
また、筋トレ直後は一時的に血糖値が上がることもありますが、長期的には確実に改善が期待できます。
始め方のコツ
- 無理をせず「ちょっとキツい」くらいの強度で
- 習慣化するために、スケジュールに組み込む
- 継続できる環境(ジムやトレーナー活用)を整える
■ まとめ:筋トレは「血糖値改善の隠れた切り札」
筋トレは、糖をエネルギーとして有効活用し、血糖値をコントロールする体をつくる最高の手段のひとつです。
ウォーキングだけでは物足りない方や、糖尿病予防に本腰を入れたい方は、ぜひ筋トレも生活に取り入れてみてください。
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